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トイレに行きたいと思ったら、ほとんど我慢できずに漏れてしまう。
冷たい水で手を洗ったり、寒い所に出ると尿が漏れそうになったり、実際に漏れてしまう。
*以上の方は切迫性尿失禁の可能性があります。
咳やくしゃみをした時に尿が漏れてしまう。
テニス、縄跳び、犬の散歩、ジョギングなどで尿が漏れてしまう。
*以上の方は腹圧性尿失禁の可能性があります。
*この他に2つのタイプが一緒になった混合型もあります。
尿道は約3センチのまっすぐな管で、出口は内臓を支えている筋肉に囲まれています。
尿道はほぼ20センチの長さで、周りの組織にしっかり囲まれ固定されています。また膀胱の出口には前立腺があります。
このために女性に比べて尿を出しにくい構造になっています。
このような体の構造から、尿失禁のなかでも、特に出口の抵抗が弱まったためにおきる腹圧性尿失禁は圧倒的に女性が多く、男性は出口にある前立腺が年齢とともに大きくなって、排尿困難をおこしやすくなるのです。漏れやすいのも、出にくいのもどちらも困りますね。
*男性は出しにくく、女性は漏れやすい
高齢者と一言でいっても60才ですと、体力差は±7才あるといわれ、平均的な値はありません。
老化の進み方は一人ひとり異なりますが全体的に衰えてくるのは確かです。
身体の衰えがおしっこと関係する部分は大別すると3つです。
腎臓の濾過機能が衰えることで夜間に尿が多くつくられる、薬の副作用がおきやすくなり、膀胱や尿道の筋肉が衰えるので尿をためづらく、漏れやすくなります。
手や足に運動まひ、痛み、ふるえ、関節がかたくなる、力がでない等により一連の排尿動作がうまくできにくくなり、排尿の障害となってきます。
トイレがわからない、用具をうまくつかえない等で障害がでてきます。
我慢できずに漏れる切迫性尿失禁にはこんな対処方法があります
膀胱の勝手な収縮を抑える薬が効果的です。副作用としては口が渇いたり便秘がみられたりします。また、効きすぎると尿が出にくくなってしまいます。薬は医師の処方が必要ですので勇気をもって受診して下さい。
トイレに行きたくなっても、すぐに駆け込まないで我慢する訓練です。初めのうちは5分から15分と徐々に我慢の時間を延ばしていきます。薬物療法との併用が効果的です。
排尿日誌をつけて、出た尿の量や回数を記録していくと訓練の効果がわかります。
肛門と一緒に女性ならば膣、男性はペニス(尿道)を締めたり、緩めたりして尿の出口の筋肉である骨盤底筋群を鍛えます。
この訓練方法はこちらを見て下さい。
この様な楽な姿勢で肛門と膣を5秒間締めたり緩めたりすることを繰り返しおこないます。
尿道を締める薬を使用することもありますが根本的な治療ではありません。
骨盤底筋訓練の補助的な治療法と考えた方が良いでしょう。
薬剤使用は医師の診断と処方が必要です。
もし漏れが多かったり、訓練しても効果があまりない時は受診して下さい。
薬や、電気・磁気刺激治療、TVT・TOT・TFS等などの手術が検討されます。
尿が近かったり、漏れたりすると水分を控えて飲まないようにしている人がたくさんいますが、水分はきちんと摂るようにします。目安では一日コップ5杯~8杯程度です。もしコーヒーやお茶などで特にトイレが近くなるようであれば、ご自分にとってあまり刺激のない飲み物を摂るようにしましょう。
便秘は膀胱を圧迫したり骨盤底筋を締めにくくするなど、失禁にも関係しています。3食バランス良く食べて特に朝食後の排便習慣をつけるようにしましょう。もし洗浄便座があるようでしたら、排便前に肛門を水で刺激すると出やすくなります。
肥満は便秘同様、膀胱を押したり、骨盤底筋を締めにくくする原因となります。「自分の体重-(身長-100センチ)=余分な体重」と考えて、その分を落としましょう。少しずつ運動しながら、食べる量をよく噛んでへらします。バランスのよい食事を心掛けながら長く時間をかけて体重を落としましょう。
臭いや漏れ、あるいは肌荒れはとても気になるもの。漏れる量に応じたパッドを使い、こまめに交換します。肌荒れを起こした場合は、お湯か臭いのない石鹸でかるくながします。それでもかゆみが強いときは受診しましょう。
もし全身が疲れたり、肩や腰など特定の部分が疲れるようであれば、骨盤底筋以外に力がこめられており、正しい方法ではありません。
我慢しすぎると膀胱炎がおこりやすいというのは本当です。
しかし、それは4時間以上排尿しなかった極端なときで、きっと水分も十分にとっていない状態だと思います。水分を十分にとった上で、ある程度我慢することは膀胱の大きさを保つだけではなく、膀胱の中を洗い流す上でも重要です。飲んだ量にもよりますが、3時間から4時間程度で排尿できればよいと思います。
日本コンチネンス協会では失禁の無料電話相談をおこなっています。
ひとりで悩まずにすぐ電話をしてください。
電話番号:050-3786-1145
(毎週日曜日・木曜日 10:00~16:00)
協会のインターネット、ホームページには全国各地の病院、診療所リストや用具類の選び方、給付事業等が載っていますのでご利用ください。
http://www.jcas.or.jp/