頻尿の原因
水分の取りすぎ
1日の飲水量を多く取りすぎた生活を送っていると、膀胱に悪い影響を与えることになります。排尿量で計った時に、1日2500ccを超える場合は多飲多尿の可能性が高いです。
神経因性過活動膀胱
尿意切迫感と頻尿を主症状とする過活動膀胱に関しては、原因のうち、脳血管障害や、脊髄損傷などの神経疾患がある場合です。
非神経因性過活動膀胱
男性だと前立腺肥大症、女性だと尿失禁と同じ原因の骨盤底障害で、過活動膀胱がおこります。
膀胱内の炎症
膀胱の粘膜に慢性の炎症が起きている間質性膀胱炎の患者さんでは、その炎症が下腹部に不快感を引き起こすことにより何度もトイレに行きたくなります。
体の冷え
膀胱は副交感神経によって、膨らんだり、縮んだりしています。体が冷えると、それが刺激となって膀胱は縮みます。尿意を感じやすくなるためすぐに膀胱が満杯となり、トイレに行く回数が増えます。
膀胱は心の鏡
人は緊張すると、胸がドキドキしたり、顔が赤くなったりしますが、膀胱に刺激が加わって頻尿になる人もいます。
尿失禁の原因
出産や老化による「骨盤底の筋肉や靱帯」のゆるみ
私たちの下腹部にある臓器は、骨盤のなかに保護され、その内臓を支えているのが「骨盤底」です。骨盤底は筋肉と靱帯で構成されています。
女性では、ほとんどの場合、出産や閉経後に、この「骨盤底」がゆるんでしまいます。これがゆるむと、靱帯を支点に筋肉が協調して動くことができず、尿を止める機能が壊れ、尿がもれてしまいます。
骨盤臓器脱
「骨盤底」のゆるみがひどくなり、内臓が下に落ちてくることで、膣から、膀胱、子宮などが押し出されてきてしまう「骨盤臓器脱」は、膀胱が知覚過敏になって頻尿や溢流性尿失禁を引き起こします。
神経因性膀胱
膀胱が尿で充満すると、大脳に信号が送られて尿意を感じます。そして、大脳から膀胱や筋肉に排尿の指令をだします。しかし、膀胱と大脳を結ぶ神経の一部に何らかの障害を起こすと指令系統はみだれて、神経因性膀胱という病気を発症し、頻尿、尿失禁がおきます。
尿失禁の種類
腹圧性尿失禁
咳やくしゃみ、大笑いなどお腹に力が入った時に尿がもれてしまうことを「腹圧性尿失禁」といいます。
尿失禁の中で、女性に最も多い病気です。
切迫性尿失禁
トイレに行きたいと思ったら、我慢できずに尿をもらしてしまうことを過活動膀胱による尿失禁つまり「切迫性尿失禁」といいます。
これも、女性に多くみられる病気です。
混合型尿失禁
「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」の両方の症状をもっています。
これを「混合型尿失禁」と呼びます。
溢流性尿失禁
尿道が何らかの理由でつまったり狭くなったりすることで膀胱から尿が出せなくなると、「残尿」が発生し圧迫などにより尿がもれ出てきます。これを「溢流性尿失禁」といいます。排尿が困難であったり、残尿感がある場合に疑われる病気です。
男性の場合、前立腺肥大の進行でよく見られますが、女性では膀胱内に、大きな瘤ができたり、内臓が骨盤よりも下に落ちてきてしまう「骨盤臓器脱」の方にみられます。
機能性尿失禁
認知症が進んでトイレの位置がわからなくなったり、歩行が困難でトイレに間に合わないなど排尿の機能は正常にもかかわらず、別に、身体精神的な理由で尿をもらしてしまうことを「機能性尿失禁」といいます。切迫性尿失禁の症状を重症にさせる因子でもあります。
頻尿・尿失禁でお悩みの方へ
頻尿・尿失禁でお悩みの方は、お近くの薬局や専門医にご相談ください。
本コンテンツ監修の関口先生へのご相談は以下から
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